銀のさら ブランドインタビュー
どんな人でもウェルカムです!仕事の向き不向きは、やってみないとわからないですからね。
飲食FC事業部 マネージャー
古山 成人
「銀のさら」はどのようなサービスですか?
宅配がメインのお寿司屋さんです。
また、銀のさらだけでなく、リーズナブルな価格で楽しめる「すし上等!」という宅配サービスのお店や、釜飯を専門に提供する「釜寅」というお店も運営しています。一部テイクアウトも対応可能ですが、ほとんど宅配で提供しています。
大手の回転寿司チェーンにより、低価格で高品質なお寿司の大型店を出してきたので、宅配寿司の需要は減少してしまうのでは、と肌身で感じていました。しかし同時に、例えばアマゾンが流通で小売を変えたことと、同じように家に届く便利さを追求していくことで、多くの価値創造に余地が眠っていることを確信していました。どう差別化していくかを、常に考えながら日々の運営をしています。
1日の業務の流れを教えてください。
社員は朝出社して、その日のシャリを炊く、魚を用意するなどの仕込みをおこないます。アルバイトさんがきてからは、前日に注文された容器を回収してもらいます。容器の回収が終了次第、注文をつくり、お届けします。お昼時で落ち着いた段階で、片付け、夜の仕込み、次の朝分の仕込みを開始します。
大まかな業務はこんな感じですが、ソーシエグループで展開している店舗が、神奈川西部から都内と広いため、土地によって注文の入り方が違うんですよね。
たとえば、田舎の方だと注文のピークが早いのですが、都内だと働いているお客様からの注文がメインになるため、注文のピークが遅いんです。そのため、今は店舗によって営業時間も変更しています。
お寿司の作業以外にも、すきま時間にポスティングなどの販促の時間を設けています。
また、これはソーシエグループの銀のさらが独自におこなっているのですが、お客様ひとりひとりにお手紙を書いてお渡ししています。
ソーシエグループの銀のさらの特徴のひとつなのですが、従業員が辞めた後も手伝ってくれるなど、従業員との繋がりが強いんです。お手紙だけでなく、銀のさら全店で使用しているマットは、元スタッフが現在就職している会社のマットだったりと、すでに辞めてしまったスタッフが、今でも協力してくれることが多々あります。
雑色店や田園調布店などでは、「瓦版」といって、新メニューやアルバイト情報などその月のお知らせをまとめたもの作成しています。毎日日替わりでコメントを入れるようにしています。「嬉しかったです」といった反応も時々ありますね。他の企業さんではあまり見かけない取り組みかと思います。
繁忙期は12月。特に、12月の冬のボーナスが出はじめたくらいから忙しくなります。クリスマスはそんなに忙しくないんですけどね。都内は仕事納めの日とか多いですかね。そこからはもう年末年始がはじまって、年明けの仕事始め、翌週の成人の日と、年が明けてもしばらくは忙しい日が続きます。
大変ですが、ここが稼ぎどきなので、忙しくないと逆に困りますね。実は、12月から1月の初旬で、年間のおよそ5割の売り上げが立ちますので、ここで売上と利益が確保できないと危険なんです・・・
あとは、驚かれるのは「母の日」ですね。母の日は、年間で一番その日に注文がきますね。母の日はほとんどの注文が予約注文ではなく、その日に注文がくるため、忙しさが予測不能です。私も10年ほど銀のさらで働いていますが、母の日をうまく回せたのは数えるほどないかも(笑)
お寿司を注文する目的はお客さんによってバラバラ。普段の夕飯として注文する人もいれば、お祝いとして注文する人もいます。普段の夕飯として注文する方は、すし上等!や釜寅を利用される方もいますね。
3ブランドを展開していますが、どれもバランスよく売り上げがあるんです。3ブランドやっているからこそうまく時期にやシーンによってお客様がうまく流れているというのもあります。ソーシエグループの強みでもありますね。お客様のシーンに合わせて使っていただいております。
なぜ銀のさらをはじめたのか教えてください。
銀のさらはソーシエグループ初の事業です。
弊社の代表が、飲食業界で経営を学びたいと飛び込んだ世界で、偶然出会ったのが宅配寿司の仕事でした。
お寿司はハレの日に食すもの。
大切な日に、大切な人のために、お寿司を注文していただき、いつもの食卓とは違った喜びをお届けすることができる。笑顔を届けることができる。
そんな「プレゼンター」になれるこの宅配寿司という事業に魅力を感じ、この事業を通して地域のお客様に喜んでもらいたい、食卓にお寿司があるからこそ見える景色を見てもらいたいという想いを広げるために、この事業を始めたそうです。
銀のさらのこだわりやビジョンとは何でしょうか?
銀のさらNo.1を目指しています。それは、サービス内容だけでなく、従業員の働く環境においてもNo.1になりたいなと思っていますね。私は飲食業界No.1を目指しています!
飲食業界の労働環境はどうしてもマイナスなイメージが多いので、なんとか改善できないかとあらゆることに取り組んでいます。たとえば有給は取りやすくしてあげる、土日休みを入れてあげる、など、従業員の労務環境をよりよいものにしてあげたいんですよね。
また、去年から今年にかけて「育休制度」をはじめました。お子さんが生まれた後でも戻ってきやすい、働きやすい環境になることを期待しています。
昔はソーシエグループには、銀のさらと介護事業しかなかったんですね。当時は銀のさらの利益を介護事業に回したりすることもあったのですが、今では介護事業も落ち着き、新たにオリジナル業態も展開するようになり、銀のさらの利益を銀のさらで使えるようになったんです。そこで、給料を上げたり、一昨年から店長の、今年から副店長の「成果ボーナス」をはじめたり、給与面でもスタッフが長く働いてくれるような取り組みをおこなっています。
正直、飲食は学歴って関係ないじゃないですか。人間味が溢れる業界で、すごく高学歴の人がいれば、高卒・高校中退した人もいて、そういう人たちがごちゃまぜになって同じ仕事をする。高学歴=仕事ができる人とはならないのが飲食業界なんです。そういった意味では挑戦のしがいがあって、おもしろいなと思うんですよね。
僕の中では銀のさらがひとつのツール。人を育てていくことを大切にしています。
ただ銀のさらの業務を覚えてもらうのではなく、将来社会で役立てるような人間になってほしい。特にアルバイトさんですね。
お客さんと接する機会が多いのはアルバイトさん。アルバイトさんがしっかり育たないと、銀のさらとしてもよいサービスを提供することができないんですね。なのでまずは、人、特にアルバイトさんをしっかり育てたいと思っています。
社員に関しては、成功体験をどんどん積んでほしいです。ヒューマンスキルをあげてほしい、どこでもやっていけるような能力を身に付けてほしいです。
実は私、レストランとカフェ業態に興味があって、一度ソーシエグループを離れたことがあったんです。その後、社長と縁があり、また戻ってきたのですが、やはりお客様と接しない、というのは一般的なレストランやカフェとは全然違うな、と改めて感じました。
お客様と接するのは電話の注文、配達員が玄関で出会うときだけ。
見えないお客様との信頼の構築がとても難しいんです。食べているお客様の反応が見えないので、おいしいと思っているかわからないですし、年齢層が幅広く、どういったお客様が注文しているのかはその都度把握できないんですよね。
個人的には、社会経験が豊富な方や、私よりも年齢が上の方が多い印象です。なので、若い店長がご指摘の対応をしていると、社会経験の差で浅い部分が露呈してしまうこともあるんです。
そこで、マニュアルに沿った謝り方だけでなく、あらゆる事例を出して、対応策の引き出しを増やしてもらおうと教育しています。
お客様が見えない分、サービスに対して感覚を研ぎ澄ませる必要があると思っています。
配達に関しても、常にお客様から見られている、ということを意識してもらうように教育しています。一度店を出てしまうと、私には配達員が何をしているの把握できません。もし配達途中にサボっていても、お客様からクレームが入っても、本人が違うといったらそれ以上はこちらからは何も言えなくなってしまいます。
お客様のいないところでもユニフォームを着ている、バイクを運転している時点で、「銀のさら」一員としての自覚を持って業務に当たってほしいですね。
研修もいろいろなものをおこなっています。今後は銀のさらチームごとの会議になっていくので、そこであらゆるタイプの研修をおこなう予定です。
お寿司ってわかりやすいじゃないですか。昔から日本では、ハレの日に食べる、特別なときに食べられるもので、大勢でわいわい楽しく過ごすときにふさわしいメニューがお寿司ですよね。
お祝いの場にあるのだからこそ、届ける私たちも、丁寧なサービスをするべきだと思うんです。接客がおいしさを決める、と私は思っています。
銀のさらの今後の目標とは?
飲食業界は働きにくい、というマイナスなイメージを払拭したいです。
今期は無理矢理でも週休2日を目指していこう、とスタッフには話しています。メンバーが増えて下が育ってきたので、マネージャー陣は時々現場に入りながらも、週休2日はとるように取り組んでいます。私のチームは全員週休2日を達成しました!
飲食業界は日々追われている店長が多いというのもありますので、業務設計のつくり方を見直していきたいと思っています。細かいこだわりや工夫を試行錯誤しながら環境をよくしていくことで、お客様だけでなく、働く人にも選ばれるお店になりたいですね。
デリバリーも商圏が決まっているので、地域に根ざしていけたらと思います。
スタッフやお店はどんな雰囲気ですか?
お店によって雰囲気が違うので、一概にこんな人がいる!とまとめるのが難しいですね・・・
若いスタッフが多いので、元気がありあまっている人が多いですね(笑)
最近は、ダブルワークの方が増えた印象があります。働き方に関しては、なるべくその人が働きやすいような環境をつくってあげたいと思っています。
年末年始で人手不足の時は、電話をかけるとお店にきてくれるOB、OGさんもいるんです。離れた後でもこうやって協力してくれる人がいるのは、銀のさら愛があるからなのではないかなと感じています。
どんな人といっしょに仕事がしたいですか?
どんな人でもウェルカムです!仕事の向き不向きは、やってみないとわからないですからね。銀のさらでは仕事の技術だけでなく、ヒューマンスキルを磨いてほしいと思っています。
社会経験なくてもOK。一から叩き上げます!その人のやる気を見つける、熱量を上げることをしてあげたいです。
強いて言えば、根性がある人のほうが続けやすいのかなと思いますね。あとは最低限の礼儀があればいいかな、なくてもOK!