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主任保育士の仕事はきつい?理由や対処法、メリットも解説

「主任になってから、なんだか毎日ばたばたしている」と感じていませんか?主任保育士の仕事はきついとよく言われます。実際、立場が変わって業務に戸惑ったという声はとても多いものです。ただ、しんどさの正体が見えてくると、気持ちは少し軽くなります。

この記事では、主任保育士のお仕事の中身から「きつい」と言われる理由、つらいときの対処法、向いている人、この立場ならではのよさまでをまとめました。今のモヤモヤを整理するヒントとして、ぜひ最後まで読んでみてください。

この記事は以下の方におすすめです▼

  • 主任保育士になったばかりで、仕事の進め方に迷っている方
  • 園長先生と現場の板挟みになり、しんどさを感じている方
  • 仕事の量や責任の重さに対して、給与が見合わないと感じている方
  • 主任の話をもらい、引き受けるか迷っている方
  • このまま主任を続けるべきか、環境を変えるべきか考えている方

この記事ではこんな情報が得られます▼

  • 主任保育士の役割と具体的な仕事内容
  • 「きつい」と言われる5つの理由
  • しんどさを感じたときに試したい対処法
  • 主任保育士に向いている人の特徴
  • 主任を経験することで得られるメリット

主任保育士とは

主任保育士は、園長先生をそばで支えながら、現場の先生たちをまとめる役割を担います。園の方針を日々の保育につないでいく、ちょうど真ん中に立つポジションといえるでしょう。

主任保育士は、多くの場合担任を持たず、フリーの立場で園全体を見て回るのが一般的です。ただ、人手が足りない園では担任と兼務することもあり、その場合はクラスのことと主任の仕事を同時に抱えることになります。

お仕事の中身は実にさまざまです。シフトづくりや勤務の調整、行事の企画と進行、指導計画や書類のチェック、後輩の育成や研修の手配、保護者からの相談の対応、行政に出す書類の作成など、幅広く任されます。保育士の急なお休みが出たクラスにヘルプで入ったり、けがや事故が起きたときに最初に動いたりすることも珍しくありません。

保育の専門性はもちろん、人と園全体を見るまなざしが求められます。それが主任保育士というお仕事です。

「主任保育士はきつい」と言われる理由

主任保育士がきついと言われるのは、仕事の量が多いからというだけではありません。主任という立場そのものに、いくつもの難しさが重なっているためです。よく挙げられる理由を5つご紹介します。

園長先生と他の先生の間で板挟みになるため

主任になっていちばん気持ちをすり減らしやすいのは、間に立ち続ける場面かもしれません。園長先生や運営会社が決めた方針は主任から現場に伝えますが、先生たちからは「もう少し負担を減らしてほしい」「現場のことも見てほしい」という声が届きがちです。

どちらの言い分にもうなずけるので、すっきり決着がつきません。かといって、一方の味方をするわけにもいかず、真ん中で調整役を引き受けることになります。

方針を伝えれば現場から不満が出て、現場の声を届ければ園長先生とぎくしゃくしてしまう。行ったり来たりが続くと、どちらからも分かってもらえないような気持ちになりやすいのです。

保育以外の仕事も多いため

主任保育士になってから、子どもと過ごす時間より机に向かう時間のほうが増えた。そう感じている方は多いようです。シフトづくり、行事の計画、保護者対応、指導計画や記録の確認と、やることが次々に積み上がっていきます。

大変なのは、これらを普段の保育と並行して進めなければならないところです。主任保育士であっても、先生方のヘルプに応じて現場に入ることが求められます。このため、書類に手をつけられるのは子どもたちが帰ったあとになるなど、気づけば時間内に終わらない、という日が続きます。

また、行政に出す報告書や監査に関わる書類などは正確さが求められるものも多く、気の抜けない時間が長くなることも疲れにつながります。

後輩の指導や職員間の調整に気を遣うため

人を育てたり、人と人をつないだりする仕事に、これといった正解はありません。後輩への声かけひとつとっても、強く言えば萎縮させてしまい、遠慮しすぎると伝わらないままです。相手の経験や性格によって届く言葉は違うので、その都度考えることになります。

先生同士の相性が合わなかったり、行き違いが起きたりしたときに、間に入って話を聞くのも主任保育士の役目です。両方の気持ちを聞くほど、立ち位置は難しくなります。

そのうえ、特定の先生とだけ親しくしたり、一緒に愚痴をこぼしたりしづらい立場でもあります。同僚だった人たちとの距離が少しずつ変わり、ぽつんとした気持ちを抱えやすいのはこのためです。

事故やクレーム対応など責任が重いため

園でけがや事故が起きたとき、また、保護者からお叱りをいただいたとき、まず前に出るのが主任です。担任だけでは受け止めきれない場面ほど、主任保育士が呼ばれます。

しかも、その場の対応だけでは終わりません。何があったのかの確認、記録の作成、園長先生や本部への報告、保護者への説明、同じことを繰り返さないための話し合いと周知まで続きます。ひとつの出来事に、やることがいくつもぶら下がっているのです。

「自分の判断が園の信頼につながってしまうかもしれない」という思いは、家に帰ってからも頭をよぎります。責任の重さからくる疲れは、忙しさの疲れとはまた別ものです。

業務量や責任に対して給与が見合わないと感じるため

主任手当を支給する園は多いものの、金額や支給条件は園によって異なります。増えた仕事や責任に見合っているのかな、と感じる声も少なくありません。残業や持ち帰りが増えた分、時間で割ると担任を持っていた頃とあまり変わらない、という受け止め方もあるようです。

こども家庭庁が公表している「令和6年度 幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査 集計結果」では、私立保育所で働く常勤の主任保育士の給与月額(賞与含む)は約47万3,000円、保育士は約34万1,000円でした。ただ、平均勤続年数は主任保育士が約23年、保育士が約11年と開きがあり、金額の差には長く働いてきた分も含まれています。役職がついたこと自体による上乗せは、思っていたより控えめだと感じる方もいるかもしれません。

出典:「令和6年度 幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査 集計結果

主任保育士の仕事がきついと感じたときの対処法

つらさの中身が見えてきたら、次はどう手を打つかです。今日から試せることから、働く場所そのものを考え直す選択肢まで、順にご紹介します。

周りの人に相談する

まずは、抱えているものを言葉にして誰かに預けてみてください。相談先としては、園長先生や主任保育士を経験した先輩が挙げられます。同じ道を通ってきた方が相手なら、多くを説明しなくても状況が伝わりやすいかもしれません。

園長先生との関係そのものが悩みのもとなら、運営元の本部や他園の主任など、園の外に話せる相手を持っておくと安心です。

話すときは、気持ちのままに伝えるよりも「何に困っているのか」「どうなったら楽になりそうか」を先に整理しておくと、具体的なアドバイスが返ってきやすくなります。

人間関係は適度に距離を保つ

職場のみんなと仲良くいたいという気持ちが、かえって主任の動きを重くしてしまうことがあります。嫌われたくないと思うほど、必要な一言を先延ばしにしてしまい、あとから困ることになるためです。

お仕事の関係と割り切って、誰に対しても同じ距離で接すると決めてしまうほうが、判断はぶれません。分けへだてなく接することを続けていると、先生方も声をかけやすくなります。少し距離を置くことは冷たさではなく、信頼の土台づくりだと考えてみてください。

仕事をひとりで抱え込まない

事務仕事も現場のフォローも「主任の自分がやらなきゃ」と思っていると、時間がいくらあっても足りません。

ほかの先生から見ると、主任保育士の仕事量は意外と見えていないものです。書類の多さも調整の手間も本人しか知らないので、何にどれくらい時間がかかっているかを口に出すだけでも、周りの見え方は変わってきます。

行事の準備や備品の管理など、自分でなくても回る仕事は思いきってお願いしてみましょう。任せることは、後輩に経験を渡すことでもあります。

休職・転職も検討する

ここまでの方法を試しても変わらないときは、休むことや職場を変えることも選択肢に入れてみてください。眠れない、食欲が落ちるなど体調の変化が続いている場合は、ひとりで判断せず、早めに医療機関や、お住まいの自治体・勤務先の相談窓口に相談してみてください。無理を重ねて保育そのものが嫌いになってしまうのは、もったいないことです。

見落とされがちですが、主任保育士の負担は園によってずいぶん違います。先生の人数、子どもの人数、行事の規模、園長先生との距離感。条件が変われば、同じ役職でも一日の重さは変わります。

小規模保育園のように、定員が6〜19名と定められていて関わる人数が限られる園もあります。企業主導型保育園は定員の規模が園によって幅があるため、気になる園があれば求人票や見学で規模を確かめてみてください。

主任保育士に向いている人の特徴

主任保育士として無理なく力を発揮している方には、いくつか似たところがあります。今の自分に足りないと感じても、意識するうちに身についていくものばかりです。ここからは、主任保育士に向いている人の特徴を3つご紹介します。

冷静な判断ができる

突然のトラブルや強い口調の申し出を受けたときこそ、主任保育士の落ち着きが場を支えます。慌てて動くと、確かめるべきことが抜けたり、先生たちが緊張してしまったりするからです。
大切なのは、自分がどう感じたかと、園としてどう対応すべきかを分けて考えることです。腹が立つ場面でも、いったん気持ちを置いて事実から確かめられる方は、周りから頼られる存在になっていきます。

広い視野で物事を考えられる

主任保育士の判断には、園の方針、先生それぞれの事情、保護者の気持ちと、いくつもの見方が関わってきます。どれかひとつだけを基準にすると、どこかに無理が出てしまうでしょう。
シフトを組むときも、配置の基準を満たしながら、経験の浅い先生がひとりにならない組み合わせを考えるなど、同時に見るものがたくさんあります。
その場の対応で終わらせず「どうすれば繰り返さずに済むかな」と考えられると、園の仕組みが少しずつ整っていきます。

人に頼ったり、頼られたりできる

主任保育士には、相談を受け止める顔だけでなく、助けを求める顔も必要です。日ごろから声をかけ、雑談にも応じ、忙しくても少し手を止める。そんな姿があると、先生たちは悩みや不安が小さいうちに報告してくれるようになります。
同時に、自分が行き詰まったときには「ちょっと手伝ってほしい」と言えることも大切です。完璧に見せようとするより、頼り方を知っている主任のほうが、チームは動きやすくなるでしょう。

主任保育士として働くメリット

きつさばかりが語られがちな主任保育士ですが、この立場だからこそ味わえるうれしさもあります。代表的なメリットを3つご紹介します。

園全体の運営に携われる

主任保育士になると、担任のころには関われなかった話し合いの場に加わることになります。園の保育方針、一年の行事の組み立て、仕事の進め方の見直しなど、園の土台をつくる場面に立ち会えるようになります。
「この書類、本当に必要かな」「休憩をきちんと取れる回し方はないかな」といった現場の実感を、仕組みとして変えていけるのは、主任ならではの立場です。自分の声が形になり、働きやすい場を自分たちでつくれることは、大きなやりがいにつながります。

チームとしての達成感を味わえる

行事やプロジェクトにひとりのメンバーとして参加するのと、全体をまとめる立場で関わるのとでは、終わったあとの達成感がまるで違います。段取りから当日の進行まで見通したうえでやりきったときの充実感は、主任ならではのものです。

指導してきた後輩が自信を持ってクラスを回せるようになった日や、変えたいと思っていた仕組みが根付いた日のうれしさも同じです。人と園の育ちを、自分の手応えとして受け取れるようになります。

どこでも役に立つマネジメント経験を積める

主任として積み重ねた経験は、保育の枠を越えて通用します。トラブル対応、人材育成、シフト管理、間に立っての調整。どれも、業界を問わずまとめ役に求められる力だからです。

保育業界で園長やエリアマネージャーを目指すときはもちろん、ほかの仕事に移るときにも、人をまとめた経験は評価されます。今きついと感じている時間が、そのまま経験として残っていくと考えると、少し見え方が変わるかもしれません。

働く環境を変えたい人には小規模保育園もおすすめ

保育士の主任がきついと言われるのは、間に立つ立場の難しさと、保育以外に積み上がる仕事の多さが重なるからでしょう。ここまでご紹介してきた工夫や対処法で軽くなる部分もありますが、それでもしんどさが続くようなら、働く場所そのものを見直してみてもよいと思います。

そんなときに知っておいてほしいのが、小規模保育園です。定員は19名以下で、子どもも先生も顔と名前がすぐ一致する人数。行事の規模も書類の量も、大きな園とはずいぶん違います。

「人数が少ないぶん、主任保育士にしわ寄せがくるのでは」と思われるかもしれません。
園にもよりますが、園長先生の席がすぐ隣にあるような距離感なら、一人で抱える時間は短くて済みます。

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