総合支援型や運動療育特化型など、放課後等デイサービスの活動内容にはさまざまな特色があります。そのため、「各施設を複数利用したい」と考える人も少なくありません。
この記事では、放課後等デイサービスを複数利用する際の料金について解説します。また、複数利用する際のメリットや利用時の注意点についても取り上げているため、子どもに合う放課後等デイサービスを探している方はぜひ参考にしてください。
1.放課後等デイサービスを複数利用する場合の料金

放課後等デイサービスを複数利用する場合、各施設に支払う自己負担額の料金など、各決まりを事前に知っておくと費用感を想定しやすくなります。
ここでは、放課後等デイサービスを複数利用する際の料金ルールについて解説します。
1-1.自己負担の割合や負担上限月額は単独の場合と同じ
放課後等デイサービスの利用料金は、受給者証を持っていれば、「自己負担1割」です。残りの9割は自治体が負担してくれるため、「放課後等デイサービスを複数利用すると多額のコストが掛かる」といった心配は必要ありません。
また、負担上限月額が設定されており、1ヶ月に支払う自己負担額は一定以上の金額を越えない仕組みとなっています。ただし、収入によって負担上限月額は変わるため注意してください。
また、1回あたりの利用料金は各施設によって異なるため、上限負担月額に到達する施設もあれば、それよりも安い金額で利用できるケースもあるためご注意ください。
放課後等デイサービスを複数利用する際の料金も、1つの施設を利用する場合と変わりません。
複数の施設を利用する場合でも、利用料金に違いはないためご安心ください。
そのため、運動療育を行う施設や総合支援型の施設などさまざまな支援内容を利用して、子どもにいろいろな体験をさせたいと考えている場合でも、料金を心配する必要はないでしょう。
放課後等デイサービスは複数利用でも料金が大きくかさばる心配はない
1-2.自己負担額の合計が上限負担額を超えないように調整される
繰り返しの説明となりますが、放課後等デイサービスは、負担上限月額が定められています。放課後等デイサービスを複数利用する場合でも、自己負担額が一定金額以上を超えないように調整されるため多額のコストが掛かる心配はありません。
なお、複数の放課後等デイサービスを利用する場合、複数の施設のうち1つの施設が上限管理を担当します。上限管理を行う施設の指示に基づき、利用者が支払う自己負担金額を調整する仕組みです。
生活保護を受けている世帯や低所得世帯(市町村民税非課税世帯)は、負担上限月額0円、つまり費用負担なしで利用できます。また、世帯収入が概ね890万円以下の世帯は負担上限月額が4,600円、それ以上の場合は37,200円となります。
放課後等デイサービスの利用には、受給者証が必要です。受給者証には放課後等デイサービスの1ヶ月間に利用可能な回数が記載されており、複数利用している場合でも回数は共通です。
つまり、受給者証の利用可能回数が月に10日だった場合、施設A・施設B・施設C、の合算で月に10回しか利用できません。放課後等デイサービスの複数利用でも料金が抑えめだからといって、その分サポートを受けやすくなる訳でもありませんのでご注意ください。
複数の施設を利用しても、最終的に放課後等デイサービスを利用できる回数が増加するわけではない
2.放課後等デイサービスを複数利用するメリット

ここでは放課後等デイサービスの複数利用で得られるメリットを解説します。複数利用すればさまざまな支援内容を受けられるほか、スケジュールに合わせた利用も可能です。複数利用をするか迷っている人はぜひ参考にしてください。
2-1.定員が埋まっている場合にも利用しやすい
放課後等デイサービスによっては、「利用したくてもその日は定員がいっぱいで利用できない」「週末に利用したくても施設自体が閉まっているため利用できない」といったケースがあります。
そのような時に複数の施設を利用していれば、柔軟なスケジュールで放課後等デイサービスの利用が可能です。たとえば、平日は施設Aを利用し週末は施設Bを利用するといった細かい利用ができるため、ひとつの施設のスケジュールに合わせてサービスを利用する必要がありません。
利用したい施設の受け入れ日数が少ない場合などは、複数利用の検討をおすすめします。
2-2.児童がさまざまな療育プログラムを受けられる
放課後等デイサービスで行う療育プログラムは、施設によって異なります。総合支援型や運動療育特化型などの特色があるため、放課後等デイサービスを複数利用すれば、それぞれが力を入れているプログラムを受けられます。
勉強に力を入れている施設と運動に力を入れている施設、課外活動を積極的に行っている施設など、それぞれ特徴が異なるのも事実です。それぞれの特徴を踏まえたうえで、それらをうまく組み合わせて複数利用すれば、子どもの成長への相乗効果が期待できます。
3.放課後等デイサービスを複数利用する際の注意点

放課後等デイサービスの複数利用はメリットもありますが、利用にはいくつかの注意点もあります。ここでは、具体的な注意点を2つ紹介します。
放課後等デイサービスを複数利用するメリットと合わせて実際に複数利用した際に困らないよう気をつけましょう。
3-1.利用上限日数を超えて利用することはできない
放課後等デイサービスの利用日数は、あらかじめ自治体によって決められているため、上限日数を超えて利用できません。繰り返しの説明となりますが、上限日数は受給者証を発行する時に自治体が決定し、受給者証に記載されます。
放課後等デイサービスを複数利用する場合でも、決められた上限日数以上は利用できないためご注意ください。
また、同じ日に2つ以上の施設を利用することもできません。たとえば、施設Aは17時に閉まるものの、施設Bは19時まで開いているため、Aの後にBを利用するといったやり方はできません。
3-2.児童の負担にならないように注意する
複数の施設を利用すればさまざまな療育プログラムを受けられる点は大きなメリットですが、子どもにかかる負担が大きくなる恐れがあります。児童の性格によっては、複数の施設を利用すると環境に慣れるのが大変で負担になってしまう場合があるでしょう。
また、発達障がい児のなかにはストレスで放課後等デイサービスに行きたくなくなってしまう子どもも少なくありません。加えて、複数利用をすると1つの施設を利用する時間が減るため、結果的に施設になれるまでに時間がかかる可能性もあります。
施設によって利用する子どもやスタッフも違うため、人間関係の構築にも苦労する可能性も。放課後等デイサービスの複数利用は料金が抑えめのため比較的検討しやすいものの、その際は子どもの意見を踏まえつつ、負担になりすぎないように注意する必要があります。
4.まとめ

今回は放課後等デイサービスの複数利用について解説しました。放課後等デイサービスの複数利用は可能で、自己負担額も1割と料金が大きな負担になる心配もありません。
しかし、利用上限日数を超えないように注意する必要があります。
また、利用する施設が増えると、子どもの負担が大きくなる可能性もあるため注意してください。
横浜市で放課後等デイサービスの利用を検討している人は、都筑区に2つの施設を持つ「ココノワ」の利用を検討してみてはいかがでしょうか。ココノワでは発達障がいなどを持つ子どもに対して運動療育や課外活動などさまざまな支援を行っています。都筑ふれあいの丘駅からアクセスできますが、送迎にも対応しています。具体的な利用条件や支援内容、活動内容を知りたい方は、ぜひ一度お問い合わせください。
投稿者プロフィール
- 療育プログラムの作成や備品チェックが担当の「池田 広夢(いけだ ひろむ)」です。2年ほど中学校に勤務した経験があり、そこでは英語科目を教えていました。ココノワでは、子どもたちができる限り新しい経験や知見を得られるよう、普段では味わえないような体験をしてもらいたいと考えています!プライベートでは最近サバイバルゲームに興味を持ち始めていますが、趣味は模索中です。
最新の投稿
未分類2022年11月24日放課後等デイサービスの複数利用にかかる料金と注意点を解説
未分類2022年10月26日放課後等デイサービスの連絡帳の書き方と例文を保護者向けに解説
未分類2022年8月16日放課後等デイサービスの対象者は?学童保育との違いも解説
未分類2022年7月19日横浜市の放課後等デイサービス5選|施設選びのポイントも紹介
コメント