放課後等デイサービスの支援内容や利用方法を分かりやすく解説

発達障がいなどを抱えている子どもなどに向けてさまざまなサポートを行っている放課後等デイサービス。しかし、実際の活動内容や支援内容が不透明で、利用開始の一歩を踏み出せないと頭を悩ませる方も少なくありません。

この記事では、放課後等デイサービスの利用を検討している方に向けて、サービスの具体的な支援内容を紹介します。放課後等デイサービスで実際に行われている支援内容や活動内容の例も紹介しているため、子どもにあったサービスを選ぶためにも、ぜひ参考にしてください。

1.放課後等デイサービスの支援内容とは？

放課後等デイサービスは、障がいのある就学児童やその保護者に対する支援の提供を目的とした福祉サービスです。

ここでは、放課後等デイサービスで受けられる支援内容について、利用条件とともに解説します。そもそも放課後等デイサービスってなに?といった疑問を持っている方は参考にしてください。

1-1.障がいのある小学生～18歳の児童が支援対象

放課後等デイサービスとは、障がいのある6歳〜18歳までの就学児童たちが、放課後や長期休暇期間に通える施設です。障がいを持っている子ども向けの学童保育と考えてもらうとわかりやすいかもしれません。

施設での集団生活を通して、コミュニケーション能力や体力、運動能力、社会性などを養えます。また、課外活動をする活動内容もあり、さまざまな経験を通して子どもの健全な成長をサポートしている点が特徴です。

1-2.児童の特性に合わせた支援が受けられる

施設内では集団生活が多い放課後等デイサービスですが、通所する子ども一人ひとりの特性に応じた支援を受ける点が特徴です。

「生活能力の向上」「社会での自立」などは成長するうえで欠かせないポイントですが、子どもによって得手不得手・向き不向きがあるため、放課後等デイサービスではそれぞれの状況を考慮した支援内容を用意しています。

具体的な療育プログラムは、児童発達支援管理責任者が作る「個別支援計画」に基づいて決まる仕組みです。

1-3.保護者に対する支援も役割の一つ

放課後等デイサービスは、子どもの成長支援だけでなく、保護者への支援も行っています。たとえば、子育てに悩んでいる保護者からの相談に乗ることも放課後等デイサービスの役割です。

また、ペアレントトレーニングなども行っており、保護者自身の成長も目指します。子どもを一時的に預かることで保護者の時間を作り、負担を軽減するのも放課後等デイサービスの支援内容だといえます。

保護者に対する支援を通して精神的な余裕が生まれ、子どもの成長にもポジティブな影響を与える効果が期待できるのも、放課後等デイサービスが持つ役割のひとつです。 

2.放課後等デイサービスの利用方法

放課後等デイサービスを利用する際は、施設への申込みのほかに、「自治体窓口で受給者証の発行」などの手続きも必要です。

ここでは、放課後等デイサービスを利用する際の具体的な流れを紹介します。 

2-1.支援を希望する施設に問い合わせる

放課後等デイサービスを利用する際は、はじめにどの施設を利用するか決める必要があります。興味のある施設をインターネットなどで探してみましょう。なお、療育プログラムなどの支援内容も大切ですが、通いやすい位置にある放課後等デイサービスも大切です。

施設によっては送迎サービスが提供されているものの、場合によっては施設への通所に子どもが不安を覚えてしまうかもしれません。

支援内容が施設によって異なるため、放課後等デイサービスごとの特徴を見極めて利用を検討している旨を相談してみましょう。

2-2.見学や相談を利用し支援内容を決める

多くの放課後等デイサービスでは、施設の見学や無料相談ができます。また、具体的な支援内容のプランを施設側から提案してもらうことも可能です。インターネットで施設の写真や子どもたちの様子を確認できますが、施設や子どもたちの雰囲気は実際に見学しないとわからない部分です。

利用し始めてから「思っていたのと違った」「ホームページで見たのと少し違う」といった事態にならないためにも、必ず見学を行っておきましょう。

2-3.障害児通所支援の受給者証を取得する

放課後等デイサービスの利用には、障害児通所支援の「受給者証」が必要です。受給者証とは、各種福祉サービスを利用するために自治体から交付される証明書です。受給者証には、子どもと保護者の名前や生年月日、住所、利用日数などが記載されています。

放課後等デイサービスは療育手帳を持っていなくても利用できますが、受給者証は必要なためご注意ください。受給者証の取得申請は、各自治体の福祉窓口で行います。受給者証を持っていなければ、放課後等デイサービスの支援を受けられません。

2-4.放課後等デイサービスの利用を開始する

利用する施設を決め、受給者証を取得したら、いよいよ放課後等デイサービスを利用できます。先ほども触れているように、具体的な支援内容は子どもの特性や保護者の意向、利用日数などを踏まえたうえで決まります。

なお、放課後等デイサービスは1つだけでなく複数の施設を利用することも可能です。利用上限数や支援内容、活動内容は施設によって異なるものの、複数利用すれば相乗効果が期待できます。

3.放課後等デイサービス「ココノワ」の支援内容の特徴

横浜市都筑区で2つの施設を運営する放課後等デイサービス「ココノワ」を例に、放課後等デイサービスで具体的に行われている支援内容や活動内容について解説します。

「興味はあるものの、何をやっているのかわからなくて心配」といった方は参考にしてください。

3-1.成功体験を積み意欲向上につなげる

ココノワでは、子どもたちがたくさんの成功体験を積み、意欲の向上につなげられるようにさまざまなことにチャレンジしています。子どもたちにとって、大小を問わず成功体験を積む経験は非常に重要です。

小さな成功体験が「もっとやりたい」という気持ちを生み、新しいチャレンジへとつながります。身体を動かす、頭を使う、ほかの子どもと協力するなど多種多様なプログラム・イベントの支援内容を通して成功体験の積み重ねを目指します。

 3-2.コミュニケーション能力を育む

ココノワでは、集団生活を通してコミュニケーション能力や表現力を養います。「子どもたちが話しやすい環境作りに努める」「スタッフも子どもとの会話を積極的に行う」など、子どもが自己表現する機会を増やしている点が特徴です。

実際にココノワでは、子どもとのマンツーマンでの対話を毎日行っています。また、協力して遊ぶゲームやチームで取り組む活動内容などを採用し、「自分の意見を伝える」「相手の話を聞く」といったコミュニケーションの機会を創出しています。

3-3.協調性や社交性を育む

ココノワでの活動を通して、子どもたちには協調性や社交性など社会を生き抜く力を身につけてもらいたいと考えています。子どものなかには、人と関わることや協力し合うことが苦手な子がいるのも事実です。

ココノワでは、挨拶や礼儀作法のトレーニング、仲間と一緒に取り組む調理実習や職業体験、地域活動への参加などを通して、少しずつ協調性・社交性の向上に取り組みます。さまざまな活動を通して、子どもの世界を少しずつ大きくすることは私たちの役割のひとつです。

4.まとめ

今回は放課後等デイサービスの支援内容を紹介しました。放課後等デイサービスは、6〜18歳の就学児を対象としたサービスです。子どもの特性に合わせた支援内容が用意され、活動を通して子供達はコミュニケーション能力や表現力、社交性など、社会で生きていくうえで欠かせないスキルを身につけられます。

支援内容は施設によって異なるため、利用する際は一度見学することが大切です。

ココノワでは、自立に必要なスキルの習得を目指して、さまざまな活動を行っています。施設は都筑ふれあいの丘駅が最寄りですが、センター南駅や市が尾駅からもアクセス可能です。また、送迎も行っているため、お仕事をしていて送り迎えができない方もぜひご相談ください。