放課後等デイサービスとは？利用方法や料金、メリットなどを解説

「放課後等デイサービスとはどんなサービスだろう？」
「自分の子どもが放課後等デイサービスを利用するメリットはあるの？」

とお悩みの方へ。放課後等デイサービスとは、発達に特性を持つ子どもが受けられる福祉サービスの1つです。個性に合った発達支援を行い、社会的な自立に必要なスキルを身につけていきます。

この記事では放課後等デイサービスの利用を検討している保護者の方に向けて、概要や料金、利用方法をご紹介します。本記事を読めば、放課後等デイサービスが子どもに必要かどうか判断できるでしょう。

1.放課後等デイサービスとは？

放課後等デイサービスとは福祉サービスの1つであり、発達障がいを持つ子どもの療育機能や居場所機能を備えた施設です。放課後等デイサービスは“放デイ”と呼ばれ、学校（普通学級）が終わった後や長期休暇を含む休校日も通えます。

放課後等デイサービスは、2012年4月の児童福祉法改正から新たに設置されたサービスです。改正前は障がいの種類によって施設が分かれていましたが、改正を機に年齢や目的別で再編成されることとなりました。

放課後等デイサービスは障がい児の生活力向上のため、施設ごとにさまざまなサービスを提供しています。音楽や運動療育を取り入れた支援内容もあれば、パソコンや造形など習い事に近い知識を得られる施設もあります。

なかには、専門的な療育を行う施設など活動内容はさまざまです。総合支援型や特定プログラム特化型など、子どもや親に合った施設の選定が大切です。

1-1.放課後等デイサービスの活動内容

放課後等デイサービスの活動内容は自立支援を主な目的としており、大きく分けると4つの支援内容に分かれます。

• 自立支援のための活動
• 創作活動
• 地域との交流
• 余暇の提供

※参照：放課後等デイサービスガイドライン（厚生労働省）

上記は厚生労働省が「放課後等デイサービスガイドライン」にて定めた基本活動となります。

施設はガイドラインに則り、子どもの発達や特性、適応行動の状況を配慮したうえで障がい児一人ひとりの状態に即した放課後等デイサービス計画を立てます。そして、その支援内容に沿った発達支援を行っているのです。

横浜市にある放課後等デイサービスココノワの活動内容に興味がある方は、活動日記をぜひご覧ください。

1-2.利用対象者

放課後等デイサービスの利用対象者は、原則として6歳～18歳までの就学児童です。幼稚園、大学以外の学校教育法に則った学校に就学している障がい児が対象で、利用条件を満たしていれば不登校児も参加できます。

サービス利用前には、障がい者手帳や「愛の手帳」「みどりの手帳」と呼ばれる療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳といった手帳を持っている障がい児、または発達特性について医師の診断書の取得が必要です。

放課後等デイサービスは基本的に18歳までの障がい児が対象ですが、サービスが終了しても、福祉を損なう恐れがある場合は20歳まで利用できます。

1-3.放課後等デイサービスの料金

放課後等デイサービスの料金は、市町村が発行した受給者証があれば9割が自治体負担となり、利用者は「1割負担」で済みます。料金は自治体ごとに決められており、平均すると「1日に1,000円前後」が放課後等デイサービスの利用料金です。

また利用料の月額上限額は、世帯の所得に応じて決まります。

• 非課税世帯のご家庭（生活保護や低所得など）…0円
• 世帯所得約890万円まで…4,600円
• 世帯所得約890万円以上…37,200円

その他おやつ代や教材費、食費や創作活動の材料費、課外活動などを行った場合は諸経費が別途発生します。ただし、原則として放課後等デイサービスの基本的な利用料は上記金額内に収まるため、家計への負担が大幅に増す心配はありません。

放課後等デイサービスココノワの料金について詳しくお知りになりたい方は、ココノワご利用料金についての記事もご覧ください。

1-4.利用方法

放課後等デイサービスの利用方法は、一般的に以下の3ステップです。

1. 利用先の選定や確定

まずは興味がある施設に問い合わせましょう。電話で予約を取った後に見学や利用相談を行います。

2. 受給者証の申請

放課後等デイサービスの利用には受給者証が必要です。利用予定の障がい児が療育手帳を取得していない場合、利用先を確定したら、お住いの自治体の福祉窓口にて「受給者証」の申請を行います。受給者証には障がい児の住所氏名、生年月日のほかにサービスの種類や支給量（日数や時間など）が記載されます。

3. ヒアリング

受給者証の申請を行ったら、利用予定の施設でヒアリングを行います。ヒアリング内容は、利用を希望する日数や障がいの状況などです。この時、何日間程度利用希望なのかもお伝えください。

2.放課後等デイサービスを利用するメリット

放課後等デイサービスの利用は、障がい児はもちろん、保護者の方にもさまざまなメリットがあります。そのため全国的に施設が増えており、利用する障がい児の数も増加傾向にあります。

放課後等デイサービスを利用する具体的なメリットとしては、以下が挙げられます。

• 子どもの成長がサポートできる
• 学校以外にも繋がりができる
• 保護者の方の時間ができる

順番に解説します。

2-1.子どもの成長がサポートできる

発達に特性があったり障がいがあったりする子どもには、特別なサポートが必要です。放課後等デイサービスでは特別な知識を持った指導員やお友達とのさまざまな活動を通して、コミュニケーション能力や協調性、基礎体力といった子どもの成長に欠かせない経験ができます。

上記は将来的に子どもが自己選択や自己決定を行う上で必要な能力です。放課後等デイサービスの支援内容なら普通学級で教えきれない部分まで教育してもらえるため、子どもの成長を総合的にサポートできます。

2-2.学校以外にも繋がりができる

放課後等デイサービスにはさまざまな特性を持った障がい児が集まっています。療育に詳しい指導員やお友達など、学校以外にも繋がりができるメリットは、子どもの新しい居場所づくりにも繋がります。

「集団行動ができない」「大勢の前だと緊張してしまう」といった特性は理解されないケースが多く、障がい児本人にとっても大きなストレスです。放課後等デイサービスの指導員たちはそんな子どもたちのよき理解者となり、子どもにとって強い味方となってくれるため、障がい児が抱えるストレスのケアも期待できます。

2-3.保護者の方の時間ができる

放課後等デイサービスに子どもを預けている間、保護者の方は自分の時間を作れます。学校からや、自宅への送り迎えをする送迎サービスを提供している施設もあり、安心して子どもを任せられるのもメリットです。

日ごろから発達障がいや子どもとの関わり方で悩んだり、目が離せなくて時間に余裕がなかったりする保護者も少なくありません。放課後等デイサービスでは保護者の方のプライベートな時間を確保するのにも役立ちます。

また、放課後等デイサービスにはさまざまな障がいを抱えた子どもやその保護者が集まるので、発達障がいに関するよい情報交換の機会にもなりえます。

3.放課後等デイサービスに関するよくある疑問

放課後等デイサービスの利用を検討しているご家族は、さまざまな悩みを抱えてしまうものです。ここでは、放課後等デイサービスに関してありがちな3つの疑問をご紹介します。 

• 長期休暇も利用できる？
• 送迎サービスはある？
• 利用を断られることはある？

3-1.長期休暇も利用できる？

放課後等デイサービスは学校の夏休み、春休みといった長期休暇も利用できます。ただし、施設ごとに定休日があり、その日は利用できません。定休日は施設によって違うので、事前の確認をおすすめします。

3-2.送迎サービスはある？

送迎サービスの有無は施設によってさまざまです。学校の就業時間に合わせ、学校やバス停まで送迎してもらえるサービスもあります。なかには、帰宅時に自宅まで送ってもらえるサービスもあるため、安心して利用できます。

3-3.利用を断られることはある？

著しい自傷・他害行為や重度の医療ケアが必要な障がい児は、施設によって利用を断られるケースがあります。しかし、実際に利用できるかは施設との相談で判断されます。「利用できないかもしれない」と思っても、まずは施設へ発達障がいや症状の相談をおすすめします。

まとめ

放課後等デイサービスについて、サービスの概要や利用方法、メリットなどをご紹介しました。この記事をまとめます。

• 放課後等デイサービスは発達に特性を持った子どもの発達支援サービスを提供している
• 利用には受給者証が必要になる
• 施設によって提供するサービスに違いがある
• 放課後等デイサービスに障がい児を預けることは、子どもと保護者の両方にメリットがある

「わが子に合った発達支援をしてあげたい」「普通学級だけでは限界を感じる」と思ったら、放課後等デイサービスの利用がおすすめです。

横浜市で放課後等デイサービスの利用を検討している方は、「子どもたちの将来の可能性を広げる」をミッションとする放課後等デイサービスココノワまでご相談ください。ココノワ は横浜市でアクセスしやすい都筑や荏田南に2施設を構えており、子ども一人ひとりに向けた支援内容や設備を整えています。