お子さんが園で急に熱を出したり、朝は元気でも午前中にぐったりしてしまったり…。そんなときに親が抱えるのは「すぐ迎えに行けない」「仕事はどうすれば」という不安です。
企業主導型保育園の中には、その場で子どもを休ませ、安全に見守ってくれる「体調不良児保育」が用意されている園があります。
制度を知るだけでも、親子の不安はぐっと軽くなります。戸塚で園を探す方も、まずは基本を一緒に確認していきましょう。
企業主導型保育事業(内閣府所管)には「病児対応型」「病後児対応型」「体調不良児対応型」の3種類があり、とくに体調不良児対応型は“在園中に体調を崩した子を一時的に安静にする”ための仕組みです。それぞれの違いは下記のとおりです。
類型 | ざっくり定義 | 実施場所・設備 | 人員要件の目安 | 想定シーン |
---|---|---|---|---|
病児対応型 | 回復期前の病児を一時保育 | 専用の保育室+安静室などの専用スペース | 看護師等配置 | 発熱や感染症で通園不可、地域の病児を受け入れ |
病後児対応型 | 回復期で集団保育が困難 | 専用の保育室+安静室の専用スペース | 看護師等配置 | 医師のOKは出たがまだ復帰が不安 |
体調不良児対応型 | 在園中に体調不良となった児童に対し園内で一時対応 | 医務室・事務室の余裕スペース等で安静確保(間仕切り等) | 看護師等1名以上(児童数は看護師等1人で2名程度まで) | 午前中にぐったり・微熱、お迎えまで安全に見守る |
この3つの仕組みのうち、親がまず理解しておくべきなのは「体調不良児対応型=在園児専用の緊急対応」であることです。
体調不良児対応型を導入できるのは、保育所・認定こども園・小規模保育・事業所内(企業主導型)など幅広い施設です。企業主導型保育園では、事務室や医務スペースを活用して安静環境を整え、看護師等が感染予防と健康管理を担います。
専用の安静室が必須ではない一方、仕切りや動線管理によって“ほかの子にうつさない工夫”がされていることが条件です。
ただし、運用ルールは自治体や園ごとに差があります。見学の際には「安静場所の写真」「看護師の勤務時間」「感染時の動線」を必ず確認しましょう。そこまで見せてくれる園なら、信頼できるサインともいえます。
受け入れの対象になるのは、安静と観察で経過を見守れる軽度の症状です。たとえば微熱、倦怠感、軽い咳や鼻水、顔色の悪さ、食欲不振などで、看護師等が水分補給や体温チェックを行い、必要に応じて保護者へ連絡・受診の助言をします。
一方で、インフルエンザやCOVID-19のような強い感染症、激しい腹痛や意識変化、けいれん既往の再燃などは対象外です。その場合はすぐに医療機関との連携が取られます。 「どこまで預けられるか」は園ごとに基準がありますので、入園時に除外基準を必ず文書で確認しておきましょう。
体調不良児保育は働く親にとって大きな安心ですが、制限もあります。両面を理解することが、後悔しない利用につながります。
体調不良児保育を利用する最大のメリットは、子どもが園で突然体調を崩しても、看護師などの専門スタッフがその場で迅速に対応してくれる点にあります。
お迎えまでの時間を安全に確保できるため、親は仕事の調整を落ち着いて行うことができます。
また、安静スペースの確保や動線分離といった感染対策が整えられていることで、子どもは安心して休むことができ、保護者にとっても「すぐに駆けつけられないときでも見守ってもらえる」という心強さにつながります。
体調不良児保育には、いくつかの制約があります。利用対象は基本的に在園児に限られているため、園に通っていない子どもを預けることはできません。さらに、インフルエンザや新型コロナウイルスといった強い感染症の場合は、多くの園で受け入れが認められていません。
加えて、看護師1名で対応できる子どもの人数には限りがあるため、同じ日に複数の子が体調を崩した場合には利用できないケースもあります。
体調不良児保育は大きな安心を与えてくれる一方で、あらゆる状況をカバーできるわけではなく、園ごとのルールや基準を事前に確認しておくことが不可欠です。
体調不良児保育を利用するにあたって押さえておきたいのは「対象範囲」「症状」「食事」「感染症対応」といった実務的なポイントです。ここを理解しておけば、当日も慌てずに済むでしょう。
体調不良児対応型は、在園中の園児を対象とした緊急的なケアです。つまり、外部の子どもは利用できません。入園案内や契約書の「体調不良児対応」欄を必ず確認し、どのような流れで対応されるのか・誰に連絡が入るのかを把握しておきましょう。安心感がぐっと増します。
感染症がはっきりしている場合、多くの園では対象外です。ただし、短時間の待機のみ対応するケースもあります。これは「集団生活全体の安全」を守るためであり、やむを得ないルールです。
無理に子どもを預けるよりも、登園見合わせが賢明といえます。
食事に関しては基本的に通常の献立が提供されますが、体調に応じて量や温度を調整してもらえます。吐き気や下痢の後は経口補水や軽食対応に切り替わることもあります。
ただし細かな対応は園ごとに異なり、公的基準で一律に決められているわけではありません。事前に「どの程度まで柔軟に対応してくれるか」を確認しておくと安心ですし、アレルギー対応の有無も要チェックポイントです。
企業主導型保育園の体調不良児への対応は、子どもが急に体調を崩したときに親が安心して働き続けられる大切な制度です。ただし、体調不良児保育の実施有無は園によって異なります。
企業主導型保育園を選ぶ際には「体調不良児対応を行っているか」「どのような流れで利用できるのか」を事前に確認することが重要です。制度の基本を理解し、各園の方針を丁寧に確認しておけば、もしもの時にも落ち着いて対応でき、家庭と仕事の両立をより安心して進めることができるでしょう。
戸塚で企業主導型保育園をお探しの方は「企業主導型保育園びすけっと東戸塚」へどうぞ。びすけっと東戸塚では、子どもがのびのびと成長できる環境を整えながら、管理栄養士監修の食事や日々のきめ細かなサポートを提供しています。
また、グループ園の中で病児保育室を備えている「ぽとふ保育園 綾瀬」では、病気回復期のお子さんを対象とした保育も行っております。状況に応じて活用を検討するのもおすすめです。