
ソーシエの社員たちも家庭を築き、未来の世代へバトンを受け継がれる過程の中で、子どもの「初期教育」、特に「英語教育」の重要性が何度も議論され、「日本にいながら、まるで海外にいるような環境で英語を学べる場所を創りたい」と考えました。2015年にソーシエグループの中で教育事業の中で一番最初に誕生したブランド、それが英会話学童「キッズパスポート」です。「地元でホームステイ」をコンセプトにした学童機能がついた英会話スクールになります。子どもの「初期教育」と「預かり」にスポットをあてたキッズパスポートの誕生は、ソーシエグループ初となる「教育」分野へのチャレンジにもなりました。
ここは単なる「預かり」じゃない

ソーシエグループは、高齢者のケアを担う事業を展開してきたが、地域の声に耳を傾ける中で、「子どもの預かり」という新たなニーズを発見しました。
学童保育が公共のサービスだけでは追いつかない時代、働く保護者たちが安心して預けられる場所が必要なのは今に始まったことではありませんでした。
私たちはその課題を解決するため、単なる「預かり」だけではなく「英語」という価値を提供する民間学童サービスを立ち上げました。
「英語×学童」という新しい形を模索する中で、他社との違いを見つけるために辿り着いたのが、
「食」と「人を預かる」という私たちの強みだったのです。
これまで培ってきた「食」へのこだわりと、地域社会に根ざした「預かり」の経験を融合し、
他に類を見ない新しい学童を作り上げました。
扉を開ければ英語の世界へ
「覚える英語ではなく、話せる英語」を目指すこと
これがキッズパスポートの核となる信念です。
あくまで「英語を学びにいく場所」ではなく「日常生活の一部に、英語で過ごす場所がある」とすることを大切にしています。子どもたちは、海外にホームステイしているかのような体験を通じながら、英語を身につけていきます。
さらに、ソーシエのもう一つの誇りである「食」。
子どもたちは、職員手作りのおやつや夕食をみんなで楽しむことができ、保護者にとっても安心できる要素となっています。
忙しい日々を送る保護者たちに、子どもを安心して預けられる環境を提供するため、夕方から夜遅くまでの預かりや送迎、入退室の共有などのセキュリティ体制も整えています。


多文化共生と、ビジネスの視点

キッズパスポートの挑戦は、ソーシエが「高齢者のお預かり」から「子どものお預かり」へとサービス対象を広げたことでもあります。
この一歩が、保育や障がい者学童、大人の就労支援など、次々と新たな事業へとつながっていきました。
また、介護事業にはなかった「教育」という観点も、事業の幅をさらに広げる要因となりました。
そして「英語」を取り扱うことで、外国人スタッフの雇用により、組織はよりダイバーシティに富んだものとなり、
異なる文化や習慣を取り入れた新しい視点が生まれる一方で、日本という国で日本人を顧客にすることで起きる
文化や価値観の違いにぶつかる壁も当然出てきます。
例えば、外国人スタッフの中には、日常的な仕草や振る舞いが、国によっては全く異なる価値観で捉えられることもあります。教育事業部の事業長も、こうした「見え方」の違いについて大切にしていることを語っています。
「国によって異なる文化や価値観が違うことは当たり前であって、もちろん理解と尊重をしなければいけない。
そもそものバックボーンが違う。
しかし、同時に『保護者にとって、どう見えるか』というビジネスの視点は欠かせない。」
例として、スタッフがポケットに手を入れて話すといった何気ない仕草が、
ある文化圏では親しみやすさを表す一方で、日本の保護者には「礼儀に欠ける」と受け取られることもあります。

事業長は、そのような違いを理解した上で
「最終的にサービスの質を判断するのは保護者です。そのために、我々が提供するサービスは、
常に保護者の期待に応えるものでなければならない」
と強調しています。
異文化理解はもちろん大切だけど、我々の最優先事項は『お客さまの安心と信頼を築くこと』
そのために、日々のサービス向上に対して一切の妥協を許さず、常に改善を続けています。
事業長のリーダーシップのもと、キッズパスポートはただ英語を学ぶだけの場ではなく、
子どもたちが異文化を自然に理解し、国際的な視野を持つ成長の場へと進化してきました。
そして、その背景には、細部にまでこだわる「顧客視点」が根付いています。
「決定権を持つ保護者の視点に立つ」という事業長の信念と、
その考えを理解し共に今日のキッズパスポートを支えてくれるスタッフ達のおかげで、
地域に信頼される学童へと導いています。
未来に羽ばたく子どもたちのために
キッズパスポートがスタートしてから数年、生徒たちの英語力が確実に成長していることを、
現場のスタッフも保護者の方々も実感しています。
オープンから120名を超える生徒が利用しており、間違いなく地域からも必要とされるスクールになっています。
しかし、キッズパスポートはここで止まることなく、今後も子どもたちの未来をさらに広げるため、サービスの拡充に力を注いでいきます。
現在は小学生向けのプログラムを展開していますが、将来的には未就学児への英語学習サービスの提供も視野に入れ、さらなる地域貢献を目指しています。
また、都筑校のオープンを皮切りに、今後は他地域への展開も進め、より多くの家庭と子どもたちに
「話せる英語」を提供したいと考えています。
キッズパスポートが創り上げる環境は、単なる学習の場ではなく、子どもたちが夢を抱き、
自分の力で未来を切り開く力を育む場でありたいと考えています。
子どもたち一人ひとりの可能性を最大限に引き出し、国際社会へ羽ばたく手助けをする。
そのためにもサポートをしてくれるスタッフの拡充や教育、ビジネスとしての収益化も忘れてはいけません。
来年で事業スタートから10年を迎えますが、今後の成長と展開にも目が離せない事業部でもあります。


